茶葉の生育にもよりますが、静岡の川根では、毎年4月下旬頃~茶葉の収穫が始まります。
いつもは、ゆったりした時間と空気が流れている静岡の川根もこれから2週間活気に溢れます。
収穫の初めは、厳選した茶葉を手で摘み取ります。
一芯二葉(いっしんによう)と言われるやわらかい新芽の先端を丁寧に1本1本手で摘み取ることによって、本当に美味しい部分だけを収穫するとともに、見た目も細く長くよじれた美しい茶葉=超高級茶になるのです。
立春から88日目の八十八夜(5月1日~2日)頃から、本格的に機械を使って新芽を刈り取る収穫方法になっていきます。
収穫期は、雨が降ると収穫できない(濡れた状態の茶葉のまま収穫するとすぐに痛み初める)ため、期間中、ずっと天気予報を気にしています。
『霧ト晴レ』のふるさと、静岡の川根は、古くから銘茶の産地です。
その理由の一つとして、南アルプスから流れ出す大井川を囲む森に朝、川霧がかかるという、茶葉にとって絶妙な環境がある事なのですが、山の斜面に作られた大きな機械が入らない茶畑が多く、昔ながらの茶バサミや手持ちの茶刈機で収穫しなければならないのです。
当社の周辺は、平地なので大きな乗用の機械で収穫される事が多い。
ご夫婦による息の合った手持ちの茶刈機による収穫。
おばあちゃんの熟練技。昔ながらの茶バサミによる収穫。
古くから銘茶の産地と言われる所以には、こうした手間をかけた丁寧な仕事と土地に根付く真面目なモノづくりがあるのです。
日々の気分にぴったりの風味豊かな美味しいお茶と共に、この川根の癒しの景色もお届けしていきます。
2022.05.23